肛門よりいづる者

真面目に生きてバカをみた

記事 初めてシラフになった日

年が明けてから酒をやめた。

 

二十歳になってから誇張なしに

毎日酒をそれなりの量飲み

二日酔いの頭を抱えながら

今日は飲まないぞ誓いつつ

誓ったその晩も呑むという無限スパイラルを

ずっと続けていたのに

パッタリと飲むのを止めた。

 

やめた理由はコロナで

都心の居酒屋にいけなくなったこと

友人や職場の人たちと呑む機会が

無くなったこと

田舎すぎて居酒屋行くにも

車で行くしかなく

いつの間にか居酒屋で飲み歩くという

ルーチンワークが消えてしまったためである

 

私は飲み歩く事が好きだった。

思えば貧乏学生の時代も

少なくとも週ニで居酒屋に行っていた

居酒屋の雰囲気と手軽に食べれるアテ

心置きなく吸えるタバコ

そして幾ばくとのカウンターでの出合い

 

家で飲むのは居酒屋に行けないときの

代替で金が無いときの代理手段でしかなかった。

 

しかし上記の理由等諸々で

酒を家で飲み続けたが

空虚な気持ちと

安い酒による

冴えない頭痛だけしか残らなかった

 

だったらもう止めてしまって良いだろう

 

そう思って止めた

 

止めた途端

釣りも

料理も

旅行も

およそ趣味だと思っていたものは

その裏、本質は酒をいかに美味しく飲むか

という酒に準じたものであったと気がつく

 

そして、自分が二十歳から続けてきた

すべての事柄が本当に自分の判断であったのか

不安に思えてきた。

 

昔読んだある本で

酒好きの鬼が二日酔いが怖くて

400年間酒を飲み続けている

という話があった

 

その時は笑っていたが

気がつけば私も似たようなものであった

 

 

医者には行ってないが

これって完璧にアル中だったのでは

無かろうか

禁酒して一ヶ月たって

二十歳過ぎて初めてシラフになった私は思った