「すずめの戸締まり」が放映されるらしい
残念ながら私は現在も海外で働いているため
視聴は出来ないが
去年の今頃にすずめの戸締まりを見に
日本に一時帰国をした日のことを思い出す。
すずめの戸締まりを見る前の私は
半ば日記帳じみているこのブログに
天気の子の事も書いていることから
今作も是非感想を書こうと思っていたが
今まで記事を投稿することが出来なかった
これはあの日以降一回も見ていないおぼろげな記憶を頼りに何故すずめの戸締まりを面白いと感じれなかったか自己分析した記事である
すずめの戸締まりは前2つの「君の名は。」と「天気の子」のような大衆向けの作品ではない。
すでに皆さんご存知のことと思うが
新海誠監督は君の名は、天気の子以外にも色々なアニメーションを作成しており
秒速5センチメートルや言の葉の庭なども有名である。
ここで便宜上「君の名は。」を起点に作品群を「以前」と「以降」に分け呼ばせていただく。
おそらく多くの人も感じているが以前と以降では作風がだいぶ異なると私は思っている。
以前の作品は恋愛やSFやファンタジーなど個々のテーマで新海監督が書きたいことを書き上げており、けして大衆向けではない。
以降の作品はテーマを混合させ、ハッピーエンドにすることで分かりやすくエンタメ性をあげた大衆向け作品である。
そして私は一般大衆なので
絵の綺麗さは分かるが、キャラに共感もできないし、ストーリーで監督が意図することを簡単に理解することもできず、何が言いたいのかわからない上ハッピーエンドかどうかもわからない為モヤモヤする以前の作品より
絵も綺麗だし、キャラに共感しやすいような適度な人間性の掘り下げもあり、ストーリーも場面ごとの感情が分かりやすく、少なくともボーイ・ミーツ・ガールの観点では分かりやすくハッピーエンドの以降の作品が好きだ。
だからこそすずめの戸締まりを見て私は恐縮ながらがっかりしてしまった。
何故ならすずめの戸締まりは以降の特徴に改悪を加えた事で結果として以前の作品のようになってしまっていると感じたからである。
つまり、絵は綺麗で、キャラは非常に分かりやすいキャラ付けをされているが属性が盛り込まれただけで掘り下げがなく、ストーリーも場面ごとの感情は非常に分かりやすいが前後との脈絡がないため共感もなく意図が分からず、とても分かりやすいボーイ・ミーツ・ガール的なハッピーエンドのように見えるがそもそも恋愛に至る経緯が他2作品と比べても分かりにくいのでハッピーエンドなのかもよくわからなくなりモヤモヤする。
そして、これを見てもしかしたら新海監督は「君の名は。」と「天気の子」のヒットに多少不満を抱えており
自分の書きたいものを画きつつも
大衆受けに
分かりやすく属性を盛り込んで
分かりやすく泣けるシーンを入れて
分かりやすくハッピーエンドにするという方法を
この作品に取ったのではないかと思ってしまった。
しかしながら一番伝えたいテーマはやはり簡単に紐解けるものではないので、分かりにくいところと分かりやすいところの差がパッチワークのようになり分かりやすいけど分からない作品になってしまったのではないかと思う。
君の名は。も天気の子も私は映画館で幾度もみた。
すずめの戸締まりは現在私が働いている国でも上映され
鑑賞料金は日本と比べてかなり安いので
今作は何回見に行けるかと楽しみにしていたが
結局日本で一度しか見ていない。
きっと今日の金曜ロードショーで初めて見る方もいることだろう。
上記は一個人の意見であり一切作品や監督を陥れる意図があってものではないのは当然であるが、皆さんが作品を見てどのようなことを思ったか是非教えてほしい。
